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大阪松竹座新築会場20周年記念二月花形歌舞伎感想

松竹座看板

大阪松竹座新築会場20周年記念二月花形歌舞伎感想

こんにちは!まきバッパです。

松竹座に花形歌舞伎を観劇に行ってきました。久しぶりの歌舞伎なので楽しみにしていたのです。若い歌舞伎役者さんが頑張っている姿を見るのは嬉しいことです。

まきバッパ
若い人の歌舞伎を見るのは楽しみだね

 

二月花形歌舞伎 感想

2017年2月12日(日曜日)午前の部 11:00開演

義経千本桜 渡海屋 大物浦

配役

渡海屋銀平 実は新中納言知盛:尾上松也

銀平女房お柳 実は典侍の局(すけのつぼね):中村壱太郎

相模五郎:中村種之助

亀井六郎:中村吉三郎

片岡八郎:中村吉五郎

伊勢三郎:中村蝶十郎

駿河次郎:中村又之助

船頭 実は郎党 源五:片岡富十郎

船頭 実は郎党 藤内:中村富志郎

船頭 実は郎党 平内:坂東玉雪

船頭 実は郎党 三次:片岡仁三郎

船頭 実は郎党 五郎次:澤村國矢

船頭 実は郎党 六郎次:片岡松十郎

下女 実は官女 竹の局:中村雁之助

下女 実は官女 藤の局:中村扇の丞

官女 松の局:中村雁成

官女 梅の局:中村蝶紫

官女 柳の局:上村折之助

官女 楓の局:中村竹蝶

丹蔵にかかる武者:尾上音近

郎党:中村雁大

軍兵:片岡富次郎 岩井義太郎 中村獅一 中村蝶三郎 片岡松四郎

片岡松太郎 中村吉助 中村 光 中村扇十郎 高崎隆二 三木将太 豊崎俊輔

武者:中村かなめ 中村吉兵衛 片岡孝志 中村吉二郎

銀平娘お安 実は 安徳帝:牧 芽衣奈(交互出演)飯田優真

入江丹蔵:尾上右近

源義経:坂東新悟

武蔵坊弁慶:中村歌昇

花形歌舞伎

松竹座の花形歌舞伎の看板

義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

 

渡海屋

お話は壇ノ浦の合戦で入水した平知盛が実は生き残っていて平家再興の機会を伺っているというお話となっています。

義経は兄の頼朝に謀反を疑われて九州に行こうとしている。その途中に「渡海屋」という船宿に泊まっている。

弁慶(中村歌昇)が寝ている子供のお安をまたごうとしたところ足が痺れてしまいます。ここで安徳帝という暗示が出ているのです。弁慶は思うところがあってわざとまたごうとしたのです。ここでこの子供がただならぬ身分だと分かってしまいます。

そこへ義経を追ってきた相模五郎(中村種之助)と入江丹蔵(尾上右近)が現れます。とっても威張っている侍でワラジも脱がないで上がり込みます。主人の銀平(尾上松也)は出かけて留守なので女房のお柳(中村壱太郎)が出て相手をするのですが無理難題を言われて困ってしまいます。先客があるので船は出せないと断ると悪者の二人は怒って奥に入ろうとしますがそこへ銀平が帰ってきて刀を抜いて暴れる二人を追い出してしまいます。その時に銀平は刀をくるりと曲げてしまう怪力を見せます。

追い出された二人は「魚づくし」のセリフを言って観客の笑いを誘います。能の「船弁慶」「碇潜(いかりかづき)」「大原御幸(おおはらごこう)」を題材にして書かれたお話です。歌舞伎は所々に面白いセリフや動作が出てきて面白いです。

義経(坂東新悟)一行を嵐の海に誘い出して討とうと考えている銀平は実は源氏に滅ぼされた平家のゆかりのもの新中納言知盛です。

義経たちが船へと行ったあとに、鎧兜の銀平が現れる。盃を交わして義経を打つために出陣して行く。

 

大物浦

場面は変わって渡海屋の奥座敷では安徳帝も典侍の局も女官たちも本来の宮中姿になっています。みんな長袴を着て決戦の吉報を待っています。そこは相模五郎が現れて知盛の計略が失敗して負け戦になっている話をします。女官たちは悲しんで次々と海に身を投げて自害をしてしてしまうのです。

最後に安徳帝に海の底にはとっても良いところがあるのでいきましょうと話して抱いて海に身を投げ用としたところ義経の家来に阻まれてしまいます。

知盛の方は満身創痍ながらも大物浦までやってきます。すると安徳帝をつれて義経が現れ安徳帝を必ず守護するので安心するようにと説得する。しかし知盛は耳を貸さずに義経を討とうとする。弁慶が首に数珠をかけて出家を進めるが引きちぎってまだ抵抗をする。

これを見ていた安徳帝は知盛に感謝の言葉を贈り義経の情けを仇に思うなと諭します。この言葉を聞いた知盛は抵抗するのを諦めて義経に安徳帝を託します。典侍も局も安徳帝を義経に託して自害して果てます。知盛も岩の上に上り錨を体に巻きつけて海へ身を投げます。

弁慶はほら貝を吹いて知盛の冥福を祈りその場をあとにしていきます。

 

渡海屋銀平&新中納言知盛:尾上松也

尾上松也さんは船頭姿の時は立役の豪傑姿がよく似合っていました。強そうで刀をアメのように曲げるところは愉快でした。

義経を打とうと計略を図り失敗してしまいます。最初は颯爽とした白装束の鎧姿で義経を海の上で滅ぼそうとします。

二幕の大物浦では目からは血を流し鎧なども散々切られたあとがある姿で現れます。大立ち回りをして最後は義経に見守られながら大きな錨を巻きつけて海に飛び込んで死んでいきます。この見せ場では死んでいかなければならなかった知盛の無念な気持ちや潔さなどよく出ていて良かったと思います。

策略のかけては義経の方が一枚上手で見破られていたのです。松也さんはかっこよく立役を演じられていて良かったです。

 

銀平女房お柳&典侍の局:中村壱太郎

お柳さんの時は船宿の女将さんで子供のお安ちゃんこと安徳帝を守り育てている。キリっとしたおかみさんで相模五郎と入江丹蔵が来て無理難題を言われてもちゃんと説明をして断ります。中村壱太郎さんの女房姿は良く似合っていて美しいです。安徳帝を大事にしているのがよくわかります。

大物浦の場面では渡海屋の奥座敷は御所風に設えてあります。本来の姿に戻った安徳帝と典侍の局が六人の官女と吉報を待っています。安徳帝を抱いた壱太郎さんは長袴で歩くとき転けないかハラハラしていました。裾が長いのにうまく歩いていてびっくりしました。

もう少しで安徳帝を抱いて入水するところを義経に阻止されてしまいます。そして安徳帝のためを思って自害するところは本当に深いところで人を思いやるところが凄いなと思いました。壱太郎さんは典侍の局の思慮深いところがよくわかって良かったと思います。

 

源義経:坂東新悟

源義経の坂東新悟さんは美しい義経でした。弁慶や四人衆を従えていて典侍の局から安徳帝を取り上げて入水するのをやめさせます。大物浦に満身創痍の知盛がやってきた大暴れの末義経は安徳帝を守ると約束します。安徳帝を抱いた義経は知盛の最後を見届けます。坂東新悟さんの義経は凛とした美しさがあって良かったです。

 

相模五郎:中村種之助&入江丹蔵:尾上右近

中村種之助さんも尾上右近さんも豪傑なのに弱くって空威張りをしています。最初は横柄で侍でない船宿のお柳さんに無理難題を言いますがすぐに主の銀平さんが帰ってきてこてんぱんにされてその上に刀をくるりと曲げられてしまいます。種之助さんと右近さんのユーモアある仕草が面白くて銀平さんにやられてしまったときは笑ってしまいました。

魚づくしのセリフも面白くてでも間違えずによく言えるなぁと感心してしまいました。悲劇の作品にちょっと心和むシーンで良かったです。二人のコンビもピッタリだと思いました。

 

武蔵坊弁慶:中村歌昇

最初、弁慶が寝ていた安徳帝をまたぐ時は足がしびれてまたぐことができません。おかしいと思って首をかしげながら行ってしまいますがこの時にこの子供がただならない人だと察してしまいます。

中村歌昇の弁慶は豪傑ぶりがよく出ていたと思います。大物浦の場面では知盛に出家するように数珠をかけてやって説得しますが聞き入れられません。そして知盛が果てるのを見たあとで冥福を祈ってほら貝を吹きます。ほら貝はしっかり音が出ていてよく響いていました。歌昇さんの弁慶も良かったです。

 

三人形

*休憩のあとは「三人形」という常盤津の舞踊がありました。

若衆:中村梅枝

奴:中村種之助

傾城:坂東新悟

日本舞踊はあまりわからないのですがとっても素敵に踊られているなと思いました。若衆の梅枝さんも美しい若衆姿で踊りも良かったし花魁の慎吾さんは綺麗で艶やかでした。奴の種之助さんは若々しくて可愛らしくて素敵でした。

最初に木の箱に入っている人形姿は本当に人形に見えました。お芝居だけではなくて舞踊の方も日々お稽古をして頑張っているのがよくわかりました。とっても良かったと思います。

まきバッパ
三人ともお人形に見えました

歌舞伎も大好きなのでまた機会があれば観劇しようと思っています。

 

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まきバッパ

70オーバーのスーパーおばあちゃん、まきバッパです。残りの人生を思いっきり楽しむ為にブログをはじめました。70年間生きてきた中で得た知恵を、少しずつ書いていければと思います。よろしくお願いします。

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